手数料キャッシュバック!! 松井証券の「投信毎月現金還元サービス」 証券口座 Twitter Facebook はてブ Pocket LINE コピー 2021.12.18 2021.10.30 「投資信託を買うなら、楽天証券かSBI証券で買えば間違いない!」。皆さん、そんな話をよく聞かれると思います。手数料の安いインデックスファンドで手堅い投資をしようとするのであれば、楽天証券やSBI証券を活用するのがポイント還元も充実していて最強だと思いますが、ただしこれも、レバレッジ型の投資信託やアクティブ型の投資信託、要するに手数料が割と高い投資信託を購入するのであれば、話は変わってきます。今回の投稿では、そういった手数料の高い投資信託を大変お得に購入できる証券会社を紹介していきます。 目次 先に結論松井証券とは?松井証券の「投信毎月現金還元サービス」とは投資信託の手数料の仕組みキャッシュバック金額は松井証券のHPでSBI証券・楽天証券とキャッシュバック率を比較超低コストの商品なら、SBI証券か楽天証券「投信毎月現金還元サービス」は移換してきた投資信託でも松井証券「投信毎月現金還元サービス」 まとめ 先に結論 先に結論を言ってしまいますと、手数料の高い投資信託をお得に購入できる証券会社は「松井証券」です。松井証券には「投信毎月現金還元サービス」というものがありまして、ザックリいうと信託報酬の高い投資信託を保有する場合には、信託報酬の一部を私たち投資家に現金で還元してくれるというものです。 松井証券とは? まず松井証券ってあまり馴染みがない人もいらっしゃるかもしれませんが、松井証券も大手の証券会社となっていまして、口座開設数でいくと第5位に入っていて、商品ラインアップも豊富です。 松井証券の「投信毎月現金還元サービス」とは 今回紹介する「投信毎月現金還元サービス」は、投資信託の保有額に応じてかかるコスト「信託報酬」の一部を松井証券が現金で還元してくれるサービスです。他の証券会社でも投資信託の保有額に応じてポイントで還元してくれるサービスは存在しますが、現金で還元してくれるサービスというのは松井証券独自のサービスになります。ポイント還元でも、それを投資信託の購入に充てることもできるので、還元されたものは投資信託の購入に回すという人であれば現金でもポイントでも変わりありませんが、現金の方が使い道は色々とあるので、助かる人は多いと思います。 有名なところで言うと、楽天証券には「ハッピープログラム」、SBI証券には「投信マイレージサービス」がありますが、松井証券の「投信毎月現金還元サービス」とは還元される金額の計算のルールが異なります。それを解説するにあたりまして、まず手数料や信託報酬について理解を深めていく必要がありますので、詳しく見ていきましょう。(地味ですけど) 投資信託の手数料の仕組み まず投資信託の手数料というのは、これらで構成されます。購入時にかかる「購入時手数料」。解約時にかかる「信託財産留保額」。そして保有額に応じてかかる「信託報酬」と「隠れコスト」。今はネット証券で買える投資信託では、購入時手数料や信託財産留保額は無料となっているものが多いので、実際、私たち投資家が支払う手数料というと、この「信託報酬」がメインになります。 実はこの信託報酬、支払う先が3つに分かれていまして、委託会社、販売会社、受託会社の3者に支払われます。それぞれの役割ですが、「委託会社」というのは投資信託の運用指図を行う会社で、「あの株を買う、あの株を売る」といったオペレーションをする会社です。そして「販売会社」というのが、投資信託の販売窓口。つまり楽天証券やSBI証券、あるいは松井証券といった証券会社や銀行が該当します。そして「受託会社」というのが投資信託の財産の保管・管理などを行う会社で、信託銀行がこれに当たります。委託会社と受託会社については、商品ごとの目論見書に記載されています。 例えば「i Free レバレッジ NASDAQ100」でいいますと、委託会社は「大和アセットマネジメント」。受託会社は「りそな銀行」。販売会社は、私たちがどの証券会社で買うか次第で決まってきます。松井証券で買えば、松井証券が販売会社となります。 また信託報酬の各社への配分も商品毎に異なっていまして、これについても目論見書に記載されています。同じく、「i Free レバレッジ NASDAQ100」の場合は、信託報酬は税抜で0.9%ですが、販売会社つまり証券会社の取り分は0.435%です。松井証券の「投信毎月現金還元サービス」では、松井証券が受け取る信託報酬の上限を0.3%と定めていて、0.3%を超える分については私たち投資家にキャッシュバックしてくれます。なので、この場合であれば、販売会社の取り分0.435%のうち0.3%は松井証券に入るのですが、溢れた0.135%については私たち投資家にキャッシュバックしてくれることになります。つまり、信託報酬は本来、税抜きで0.9%かかるところ、0.765%で済んでしまうということです。こういったレバレッジ型の商品は信託報酬が高くなりがちですが、信託報酬のキャッシュバックがあると、手数料負担を軽減できるので、かなり助かるサービスだと思います。 アクティブ型の商品もやはり信託報酬は高くなりますのでサラッと見ておきますと、最近多くの人気を集めている「ひふみシリーズ」のうち、例えば「ひふみワールドプラス」の場合は、信託報酬は税抜き1.48%で、そのうち販売会社の取り分が0.73%となっています。なので松井証券で購入すれば、0.3%から溢れた部分の0.43%はキャッシュバックされます。なので本来、信託報酬で1.48%かかるところが、1.05%で済んでしまうということになります。 キャッシュバック金額は松井証券のHPで 実はどの商品だと、どれだけキャッシュバックされるのかというのは、松井証券のHPで確認することができます。「ひふみワールドプラス」の場合、保有額が1,000万円だと、キャッシュバックが月々3,583円となります。年間で43,000円のキャッシュバックというのは、非常に大きいと思います。 もちろんここにある商品以外も、キャッシュバックが受けられる金額を調べることができます。試しに「iFree レバレッジ NASDAQ100」だとキャッシュバックはどれぐらいになるかを見てみましょう。保有額が1,000万円だと月々1,125円。年間で13,500円となります。 保有額が500万円だと月々562円。年間で6,700円ということです。ちなみにここでは、21年7月末の基準価格をベースに計算されています。基準価格の上下によってキャッシュバックされる金額は変化するので注意しましょう。 SBI証券・楽天証券とキャッシュバック率を比較 念のため、本当にSBI証券や楽天証券と比べてもお得なのか?ということを見ておきましょう。レバレッジ型からは、「i Free レバレッジ NASDAQ100」で見てみます。まずSBI証券の場合は、投資信託の保有金額によってポイント還元率が異なってきます。1000万円以上であれば0.2%ですが、1,000万円未満であれば0.1%です。松井証券で「i Free レバレッジ NASDAQ100」を保有する場合、還元されるのは0.135%ですので、保有金額が1,000万円以上ならSBI証券の方が還元率は大きくなりますが、1,000万円未満なら還元率は松井証券の方が大きくなります。 楽天証券の場合は少し複雑で、商品ごとの信託報酬のうち販売会社の取り分によってランク分けされていまして、「i FreeレバレッジNASDAQ100」はグループCに該当しますので、還元率は0.048%です。「iFree レバレッジ NASDAQ100」を松井証券で保有する場合、キャッシュバックされるのは0.135%ですので、松井証券の方がお得だということになります。 アクティブ型の「ひふみワールドプラス」の場合は、松井証券では0.43%のキャッシュバックですので、SBI証券の0.1%あるいは0.2%よりも明らかにお得です。楽天証券でも「ひふみワールドプラス」はグループBに該当しまして、還元率は0.06%となります。なので松井証券の0.43%が明らかにお得です。 超低コストの商品なら、SBI証券か楽天証券 ということで、ここまでところでは、松井証券が最もお得な証券会社だということになりますが、「アレ?投資信託は楽天証券やSBI証券で買うのが一番いいんじゃなかったっけ?」と混乱される方もいらっしゃるかもしれませんので、整理をしておきますと、手堅い長期投資をする上では、私はこれまで手数料の安いインデックスファンドをオススメしてきました。例えば「eMAXIS Slim米国株式S&P500」や「SBI・V・S&P500」などの超低コストの商品というのは、そもそも信託報酬が0.1%を下回っていて、松井証券が取り分の上限とする0.3%というラインに全く引っかからないので、松井証券で保有してもキャッシュバックを受けることはできません。一方、SBI証券や楽天証券では、超低コスト商品であっても多少なりともポイント還元がありますので、超低コストの商品を購入するのであれば、松井証券ではなく、SBI証券や楽天証券の方がお得だということになります。なので松井証券がお得になるのは、信託報酬が高い商品を購入する場合の話だということですので、混乱しないようにしましょう。 「投信毎月現金還元サービス」は移換してきた投資信託でも そして最後にもう一点、嬉しいこととしては、この「投信毎月現金還元サービス」は新たに松井証券で購入した投資信託だけではなくて、他の証券会社から移してきた投資信託に対しても適用されるということです。なので「手数料が高い商品を既に他の証券会社で買ってしまっている!!」 という人も、松井証券に移換すれば、この恩恵を受けることができます。 「でも、別の証券会社から資産を移管するのって、コストがかかるんじゃないの?」と思うかもしれません。たしかに証券会社間の資産の移管に際しては、入庫にコストはかかりませんが、出庫にはコストが発生するケースが多くあります。しかし松井証券は「移管手数料負担サービス」といって、乗換え前の証券会社からの出庫にかかるコストを全額負担してくれるというサービスがあります。たしかに手間はかかりますが、移管の方法については、松井証券のサイトで丁寧に解説されていまして、見たところ、さほど難しくはなさそうです。多少手間はかかりますが、コストはかかりませんので、信託報酬が高い商品を他の証券会社で持っている人は、松井証券への移管を検討する価値はあると思います。ただし、他の証券会社から移管する商品が、そもそも松井証券の「投信毎月現金還元サービス」の対象となっている投資信託なのかを、事前にしっかりと松井証券のホームページで確認するようにしてください。 松井証券「投信毎月現金還元サービス」 まとめ 今回、松井証券の「投信毎月現金還元サービス」について紹介してきました。レバレッジ型やアクティブ型のような信託報酬が高い投資信託を保有している人、あるいはこれから購入するという人は、ぜひ参考にしていただければと思います。
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