【徹底比較】楽天証券がポイント改悪!! SBI証券への乗換は必要か?! 証券口座 Twitter Facebook はてブ Pocket LINE コピー 2021.10.19 2021.07.14 こんにちは、Massaです。楽天証券ではポイント還元サービスが充実していて、大変お得に投資をすることが可能です。しかしながら、21年の8月から「ハッピープログラム」の一部が改悪されることになっていまして、ポイントの還元率は下がることになりますので、私たちの資産形成にとっては不利な方向となります。一方のSBI証券では、ポイント還元サービスは引き続き健在で、更に21年の4月から、投信マイレージサービスという投資信託の保有額に応じて貰えるポイントの還元率がアップし、また6月からはクレジットカード決済が導入されて、ここでもポイントが貰えるようになりました。 目次 楽天証券 vs SBI証券 もくじ楽天証券「ハッピープログラム」とは?ハッピープログラム ポイント還元率の変更改善するSBI証券のポイント還元低コストのインデックスファンド ポイント還元(楽天証券 vs SBI証券)楽天証券ポイント改悪の影響額は?クレジットカード決済の威力楽天証券 vs SBI証券 まとめ 楽天証券 vs SBI証券 もくじ 楽天証券が改悪する一方、SBI証券は改善が続いていますが、今回の投稿では、楽天証券のハッピープログラムの変更点や、SBI証券とのポイントサービスについての比較、そしてSBI証券に乗り換えるべきかどうか、について解説します。そして最後に、SBI証券でお得に投資をする方法について紹介します。 楽天証券「ハッピープログラム」とは? まずハッピープログラムというのは楽天銀行が提供しているもので、楽天ポイントがどんどん貯まる大変お得なプログラムです。なので楽天銀行に口座を開設して、楽天証券と楽天銀行を紐づける「マネーブリッジ」をした上で、「ハッピープログラム」にエントリーをすることで、保有する投資信託の額に応じてポイント還元を受けることができます。 ハッピープログラムの中身は色々とありまして、国内株式や外国株式などなどの取引額にも応じてポイント還元を受けることができますが、今回、21年の8月から変更の対象となるのは投資信託の部分となっています。投資信託については「保有額」に応じてポイント還元を受けることができまして、残高10万円毎に月に4ポイントを貰うことができていました。今回はこのポイント還元率に変更が入ります。 ハッピープログラム ポイント還元率の変更 どう変更になるかと言いますと、これまで楽天証券では、投資信託のどの商品であっても一律、残高10万円ごとに月に4ポイントが還元されていました。しかし今回、一律4ポイントというのを改めて、3ポイントから10ポイントと幅がつけられることとなります。これを見て、「あれ?本当に改悪か?」と思われるかもしれません。寧ろ一見、貰えるポイントがアップするようにも見えます。ただしこれには詳細がありまして、付与するポイントを4段階に分けるとされています。 その段階ごとの内容はこちらの表に記載されていまして、A・B・C・Dの4段階に加えて、対象外というものまで設定されています。付与されるポイントは上から、10ポイント、5ポイント、4ポイント、3ポイント、そして対象外のものは1ポイントも貰えないという設定になっています。Cグループは変更前も変更後も4%ポイントですので、今回の改定による変更はありません。今回、改悪の対象となるのはDグループと対象外のグループです。 そして、それぞれのグループに対して、このように定義づけがされています。この定義づけは信託報酬によって分けられています。信託報酬というのは私たち投資家が支払う手数料のうち大部分を占めるものです。信託報酬は信託銀行や運用会社の他、楽天証券のような販売会社にも一部支払われていまして、この楽天証券の取り分によってポイント還元率を見直します、というのが今回の主旨になります。Aグループは信託報酬のうち楽天証券が受け取る報酬が1%以上の銘柄、Bグループは0.5%から1%、・・・といった具合に、楽天証券の取り分となっている報酬が低いものは、私たちに還元してくれるポイントも低くなることになります。 こちらに書いてある進呈ポイントというのは、保有額10万円あたりで月に貰えるポイントを表していますので、年率に換算するとご覧のようになります。楽天証券の取り分となっている信託報酬と見比べますと、楽天証券の取り分以上にポイント還元するのはもう辞めますということです。なのでこれまでは、楽天証券がかなり無理をしていて、Dグループや対象外の商品は売れれば売れるだけ、楽天証券の懐が痛んでいたということです。 ではこの各グループ、どれだけの銘柄数が対象となっているかというと、多くの銘柄がBグループとCグループに入っています。これを見ると、またしても「本当に改悪なのか?」と思ってしまいそうですが、AグループやBグループというのは手数料が高くて長期投資の観点からすると不適切なものが多くて、私たちが資産形成のために購入すべき手数料が安い投資信託というのは、主にグループDや対象外のグループに割り振られています。Dグループにあたる投資信託では、これまで0.048%のポイント還元を受けられていたところ改定後は0.036%となって、対象外の投資信託では、これまで0.048%のポイント還元を受けられていたところ、改定後はゼロとなります。 各グループにどんな銘柄が該当するのかというのは、楽天証券の方で42ページにも渡る一覧表でまとめられていまして、Dグループや対象外のグループは最後の方に記載があります。中身を見ていきますと、Dグループには業界最低水準の低コストを目指すという「eMAXIS Slimシリーズ」が該当してしまっていまして、これまで10万円あたり4ポイント貰えていたのが、3ポイントに減ってしまいます。eMAXIS Slimシリーズはかなり人気が集まっている商品であるため、影響を受ける人は多いと思います。そして対象外にグループ分けされてしまったのが、「SBI雪だるまシリーズ」です。これまで10万円ごとに4ポイント貰えていたのに、改定後はゼロになってしまうというのは大きな影響です。 SBI雪だるまシリーズは大変低コストですが、楽天証券の取り分がゼロではないので、気持ちばかりでもポイント還元を残してほしかったというのが個人的な感想ですが、ただこれには背景がありそうです。21年の6月にSBI・Vシリーズが発売されたのですが、SBI証券限定での発売となっていて、楽天証券では取扱いができなくされました。一説では、「この事への仕返しとして今回、楽天証券ではSBI雪だるまシリーズが冷遇されているのでは?」という声もあります。 改善するSBI証券のポイント還元 では対抗馬のSBI証券の方では、ポイント還元サービスはどうなっているかといいますと、SBI証券では「投信マイレージサービス」といって、楽天証券と同じように投資信託の保有額に応じてポイント還元を受けられるサービスがあります。通常銘柄であれば、投資信託の保有額が1,000万円未満なのか、1,000万円以上なのかによってポイント付与率が変わってきますが、長期投資向けの手数料が安い投資信託は基本的にこの「当社指定銘柄」という所に含まれます。 一覧表で商品毎にポイント付与率が定められていまして、eMAXIS SlimシリーズやSBI雪だるまシリーズについてもココでポイント付与率が定められています。 低コストのインデックスファンド ポイント還元(楽天証券 vs SBI証券) これを楽天証券でのポイント還元率と並べて表にしますと、まずeMAXIS Slimシリーズについては、楽天証券は一律0.036%になったのに対して、SBI証券では全世界株式が0.0462%、先進国株式が0.0401%、米国株式が0.0374%。改定前は楽天証券が一律0.048%だったので、軒並み逆転してしまった形となります。 SBIの雪だるまシリーズについては、楽天証券では従来、一律0.048%であったのが今回の改定によってポイント還元の対象外となりまして、一方のSBI証券では先進国株式で0.0275%、全世界株式で0.0242%、新興国株式では0.022%となっています。SBI雪だるまシリーズを買うなら、ポイント還元の点ではSBI証券で買うのがお得だということになります。そしてSBI・Vシリーズは先程も申し上げた通り楽天証券ではそもそも取扱いが無くて、SBI証券では一律0.0242%となっています。 念のため、多くの方が保有している楽天バンガードシリーズについても見ておきますと、楽天バンガードシリーズは今回の楽天証券のグループ分けではCグループに入っていましたので、保有ポイントの還元率に変更はありませんでした。一方SBI証券での保有ポイント還元率は0.05%となっているため、両者の差は誤差範囲と言ってよいでしょうし、楽天証券でのポイント還元率にも変更は無いということですと、楽天バンガードシリーズを保有している人は、今回のハッピープログラムの改定に伴って、特別何か行動をとる必要はないと思います。 楽天証券ポイント改悪の影響額は? では今回のポイント還元率の改定というのが、金額にするとどれだけのインパクトがあるのかを検証してみましょう。今回の検証は、「eMAXIS Slim全世界株式 オール・カントリー」を例に、楽天証券のシミュレーションサイトを用いて行っていきます。シミュレーションの前提条件としては、毎月の積立額は、ここでは、積立NISAの限度額に従って、月々33,333円とします。積立期間は仮に20年。リターンについては、今回は全世界株式を想定していますので、ベースは年5%としますが、ここには手数料やポイント還元を加味したパーセンテージを入れようと思いますので、それを次のスライドで決めていきます。 オール・カントリーの手数料は、信託報酬が0.117%、隠れコストが0.061%で、合計の実質コストは0.178%です。それから、先ほどからお話している通り、証券会社毎にポイント還元率が設定されていまして、楽天証券のハッピープログラム改定前は0.048%、改定後は0.036%。SBI証券では0.0462%と設定されていますので、手数料とポイント還元を差引しますと、楽天証券の改定前は0.13%、改定後は0.142%、SBI証券は0.1318%となります。シミュレーションにおいては、全世界株式のリターンの5%から、これらの実質的な手数料を差し引いたパーセンテージを入れていきます。 では、具体的な金額をシミュレーションしていきましょう。楽天証券の改定前では、リターンに4.87%と入れますと、20年後にできる資産は13,497,213円。楽天証券の改定後では、リターンに4.858%と入れますと、20年後にできる資産は13,478,592円。SBI証券では、リターンに4.8682%と入れますと、20年後にできる資産は13,494,417円だということになりました。 なので、20年後の資産額にどれだけの違いが出るのかというと、楽天証券のハッピープログラムの改定によるインパクトは金額にすると18,621円。20年でこの金額です。そして楽天証券の改定後と、SBI証券の差は13,462円。正直、たったこれだけと言えばこれだけですので、目くじらを立てて何か対策を講じないといけないというレベルではないというのが個人的な感想です。むしろ、それよりも注目すべきだなと思うのは、20年間の累計の投資額がおよそ800万円もあるという点だと思います。 クレジットカード決済の威力 それは何故かと言いますと、ご存知の方も多いと思いますが、楽天証券もSBI証券も、購入時におけるクレジットカード決済によるポイント還元がありまして、これは購入金額に対してモロに効いてくるからです。楽天証券はここまでのお話の通り、ハッピープログラムの改定によって保有ポイントの還元率こそダウンしますが、何と言っても楽天カード決済による1%のポイント還元サービスが受けられる点については今のところ変更はありません。SBI証券でも投信積立は、21年6月末から三井住友カードで決済ができるようになり、同じくポイント還元を受けることができますが、残念ながら、その還元率は0.5%です。 20年間積立投資をしたとすると、累計800万円の投資額に対して還元されるクレカ決済ポイントは、楽天証券・楽天カードの場合は8万円。SBI証券・三井住友カードの場合は4万円。ここからすると、今回のハッピープログラムの改定によって保有ポイント還元率がダウンすることよりも、やはりこのクレジットカード決済によるポイント還元率の差の方を重点的に考慮すべきだと思います。ということで、これまで楽天証券で投信積立をしてきた方については、これからも楽天証券で継続されるのが良いと考えています。 ただし、三井住友カードのゴールドカードで決済をしますと、還元率は0.5%ではなく、1%となります。 三井住友カード・ナンバーレスのゴールドカードだと、年間で100万円を使うと5,500円の年会費が永年無料となりますが、100万円に達しないと年会費がかかってきます。また、この100万円には投資信託の積立投資での利用は含まれないという点には注意が必要です。 楽天証券 vs SBI証券 まとめ ということで今回、楽天証券のハッピープログラム改定によって、保有ポイント還元率ではSBI証券に軍配が上がることになりますが、クレカ決済ポイントでは楽天証券が勝りまして、このインパクトがとても大きいため、これまで楽天証券で積立投資をされてきた方については、これからも楽天証券で継続されるのが良いと思います。とは言え、SBI証券も21年に入って、かなりサービスが強化されていますので、SBI証券で積立投資をされている方は、SBI証券で継続されるのが良いと思います。皆さんの参考にしていただければと思います。
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